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睡眠を充実させるためのコツ

季節が変わって気温の高低さが大きく、重ねて生活スタイルが変わったりするとどうしても疲れがたまってしまします。 だからと言って、休日にはリフレッシュのつもりでスポーツやレジャーばかりで休日をすべて過ごしてしまうと、まちがいなく疲労は溜まるだけとなります。 仕事も遊びも、過剰な活動をしたら、しっかり休養をとることが大切です。   累積疲労は放っておくと、心身共にはいろいろな症状がでてきます。 大事なことは、初期のうちに体のサインに気づいて疲労回復につとめることです。 今回は、疲労回復に最も重要な睡眠を上手くおこなうためのポイントをいくつか紹介しましょう。   お酒を寝る前に飲む人は結構多いかもしれません。 寝る直前じゃなくても1時間前とかだったら十分寝る前に入ります。 たしかにお酒を飲むことで眠りにはいりやすくはなります。 ストレスで眠れない人とかはお酒の力を借りて寝る人もいます。 しかし、お酒は睡眠の質をものすごく落としてしまうのです。 なぜかというと、お酒を飲んでから3時間ほど経つとアルコールが分解されてアセトアルデヒドという物質に変わります。 アセトアルデヒドは交感神経を刺激するので、寝ている最中に無理やり起こされるようなものです。 そのため お酒を飲んでから3時間以降は睡眠の質がかなり下がってしまうので、朝起きたら結局眠いという状態になっています。 晩酌は寝る3時間前までに済ませることが大事です。 一方、寝る前にどんな行動をとっていますか? 睡眠前の行動によっては睡眠の質を大幅に下げ、本来取れるはずの疲れもとれなくなってしまいます。 いつも寝る前に次のような行動を取っている人は要注意です。   ・就寝前3時間以内の食事 ・カフェインの摂取 ・スマホやテレビなどの液晶画面 「就寝前3時間以内の食事」 睡眠中は胃腸の疲れがとれず、内臓の疲労によって身体にも疲労感を与えてしまいます。 特に脂分の多い食事は消化に時間がかかります。   「カフェインの摂取」 神経を興奮させる覚醒作用があるため、眠る直前に摂ることで睡眠を妨げる可能性があります。 睡眠不足のような状態になるため、朝起きたときに疲れを感じてしまうのです。 カフェインはコーヒーや紅茶、緑茶、チョコレートなどに含まれています。 「スマホやテレビなどの液晶画面」 ブルーライトには交感神経を活発化させる光が降り注いでいます。 そのため寝る前に何かの画面を見ていると、神経が興奮して満足な睡眠がとれず、 起きたときも疲れを感じてしまいます。   では、どうすれば良いか?というと、 2時間前ぐらいに風呂に入って体温を上げることお勧めします。 当然、人は体温が上がれば、平熱を維持するため、それを調整して体温を下げようとします。 ただ、そんなには急激に下げるのではなく普通の新陳代謝の中で、徐々に体温を下げていきます。 そのためちょうど2時間後ぐらいに平熱にもどり、 その時、就寝する状態にあれば平熱より少し体温が下がっていきます。 この体温の低下が睡眠の導入に非常に効果的となります。 同じように上記のタイミングで軽い運動をすることで同じ効果が期待できます。 加えて、就寝の2時間ぐらい前から、照明の強さを徐々に弱めることも効果的です。 そして睡眠にとって大事なのは、 ・朝日をしっかりと浴びる ・朝食を取る ことです。 体内は1日単位で、体温や血圧などリズムをとっています。 よく知られている「体内時計」です。 この体内時計は、徐々に遅れていきます。 したがって、段々と夜更かしになっていきます。 しかし、体内時計は朝日を浴びることで、リセットできます。 そして、朝食をしっかりと取ることも重要です。 朝食には「お腹を満たす」こと以外に、朝食を食べることで「朝の始まり」を体に教えてあげることができます。 長期間、朝日を浴びず、朝食も食べないでいると、体は「朝の始まり」を感じることができず体内時計もずれていき、結果的に心と体のバランスを崩す原因となっていきます。 睡眠の充実は、朝から始まっています。

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指示の受け方(1) -報・連・相講座-

指示は受注だ 報告→連絡→相談の順に講座を進めてまいります。 とはいえ報告は「仕事のはじまり」ではありません。 仕事は指示命令を受けるところから始まります。 今回は「指示の受け方」から点検・強化して行きましょう。   心構え あたなが仕事の指示を受けるのは会社に当てはめれば受注(注文をもらうこと=販売)と同じです。 受注は会社の生命線です。多くの会社はこれが減少して倒産に至ります。 個人も受注(仕事)がなければ倒産(失業)です。 給料は本来仕事の対価としてもらっていますので、受注(仕事)がなければ給料をもらう理由もなくなります。 短期的には手が空くことも、病気や怪我、産休などで休むこともあるかもしれません。 しかし、長期に渡って仕事がなく給料だけもらい続けることはできません。 会社は受注を取るために必死です。 広告を打ち、営業マンや店舗を増やし、受注を取るために知恵を絞って努力をしています。 社員だって同じです。 社内営業をしなければ、タナボタでおいしい仕事が回ってくる時代ではありません。 その上、能力は仕事をすることによってしか磨かれません。 それも、やり慣れた仕事ではなく新しい仕事。 簡単な仕事ではなく難しい仕事。 誰でもできる仕事ではなく限られた人にしかできない仕事。 このような仕事を受注してやり遂げていかなければ、あなたの能力は今以上には磨かれません。 つまらない仕事しか回ってこないと感じたら、これまで自分がどんな受注活動をしてきたかを考えてみましょう。 なにも営業せずに仕事が舞い込むのを待っていただけだとしたら、つまらない仕事しか回ってこなくても当然かもしれません。 さあ、チャレンジしたい仕事が回ってくるように、今日から営業活動をはじめましょう。   初動 受注は会社でも個人でも 初動のスピードが勝敗を分けます。 ぐずぐずしていたら他者に仕事を取られてしまいます。 そのために日頃からどんな仕事があって、いつ頃発注されそうかを探っておきましょう。 「何かありましたらぜひ私にお申し付けください」くらいは発注者にアピールしておきましょう。 何しろ営業活動ですから。 呼ばれたらすぐ「ハイ!」と返事をして駆けつけます。 聞こえないふりをするとか、目が合ったら視線を逸らすなんて態度は、職業的自殺行為です。 「毎度ありがとうございます」という気持ちで、喜んで指示を受けましょう。 それがつまらない仕事でも、ガッカリすることはありません。 発注者はあなたに難しい仕事を任せても大丈夫かどうかを試しているのかもしれません。 手を抜かず全力で取り組めば好印象をアピールできます。 次はより高いレベルの仕事を回してもらえるかもしれません。   仕事はやった者勝ち! 「そんなことしたら忙しくてしょうがない」とお考えのあなた! 仕事から逃げても就業時間は変わりません。 仕事が少ないと評価が上がりますか? 時間つぶしで腕が磨けますか? そもそも、職場にいてヒマって楽しいですか? 「初めての仕事は失敗のリスクがある」とお考えのあなた! 仕事はやった者勝ちです。 例えば、その仕事が我が社で初めて仕事で、あなたがそれに挑戦して失敗したとしたら、次にその仕事が来た時には誰にやらせるでしょうか。 たぶん、その仕事はもう一度あなたに回ってくるでしょう。 たとえ失敗であっても、未経験者よりは頼りになります。 失敗の授業料は会社が払い、ノウハウはあなたに蓄積されているのですから。 かくして、失敗を恐れて受注しなかった人はそのまま経験も積めず、腕も磨けず、評価も上がらず、ますますつまらない仕事しか回ってこないというデス・スパイラルに陥ります。 思い切って受注した人は、失敗したとしても確実に経験は積めます。 いつの間にか実績もでき、その道のパイオニアといわれるようになります。 その人に素晴らしい能力があったからではありません。 たまたまその仕事を他の人たちよりも先に手掛けただけです。 どんな仕事に巡り合うかは運や偶然のように思われていますが、全く偶然というものはほとんどありません。 実は仕事を頼まれた時の返事がいいというような、ほんの些細なことの積み重ねなのです。 ★まずは実践!元気な返事、素早い初動、さあ今日から受注活動だ!

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あなたは毎日しっかり働けていないかもしれません

本来の成果を出せていますか? 最近は寒暖の差が激しく、体調管理が大変です。 体の調子が悪いと、どうしても仕事の能率が落ちますね。 このように通常通り仕事をしていながら、何らかの理由で本来の成果が出ていないロスがあります。 実はその損失が、欠勤することによって発生するコストの7.5倍あるという統計データがあります。    「熱が出たけど、仕事は休まずに頑張ろう」というものから、花粉症や二日酔い、「休み明けはやる気が出ない」「こんな仕事は嫌」という思いをいだきながら休まず働いている人が居ます。 このように出社しているのに、 本来の生産性が発揮できてない現象を「プレゼンティーイズム(Presenteeism)」と呼びます。   「この程度のことはよくあること」と思うかも知れませんが 「1人あたり月平均で、平日2~3日は全く働いていない」という計算になるので、 そうとも言っていられません。   効率が悪いのは会社の損失で本人は関係無いように見えますが、本人のやるべきことは変わりませんから、 結局自分でリカバリーしないといけなくなってしまいます。 したがって、プレゼンティーイズムが発生すると本人もストレスを増加させてしまいます。   では、どうやってこれを改善したらいいでしょうか。   会社や職場として必要なこと まず、会社や職場として、基本的に次の2つのことが必要です。 ・病気のときは出社しない ・社員に自宅で個人的な問題に対処する機会を与える 病気のときは出社しない 重要なポイントは、「病気のときには出社するプレッシャーを感じさせないようにする」ことです。 私のように「軽い風邪なんかで会社は休んではいけない」「多少無理するのは美しい姿」というような古い人間もいますので、明確に「風邪のときに出社して病原菌をまき散らすとは非常に無責任で失礼だ」という考え方を徹底することも必要です。   社員に自宅で個人的な問題に対処する機会を与える 長い人生において個人的な問題はつきものです。 そのような問題は必ず起こり、心理的、肉体的にも負担が発生するのは当然です。 こんな時に、会社で、個人的な理由での欠勤と病気による欠勤を差別しないということが大事です。 これにより、社員は私的な問題を解決するために家にいやすくなります。 もともと、休みを取るために、その理由を告げる必要はないのです。 よく休暇届けに理由欄がありますが、「私用」とだけ記載すればよく、 法的には上司もいちいち説明を求めてはいけないのです。   個人として必要なこと 次に、各個人はどうすれば、仕事の効率を落とさないように肉体的・精神的な健康を維持できるかです。 こちらも2つポイントがあります。 ・睡眠障害 ・良好な人間関係の存在   睡眠障害 1つ目の「睡眠障害」は、いわゆる寝不足です。 「なんだ、寝不足か~」と軽く考えてしまうかもしれませんが、寝不足によるモチベーションの低下や身体の不調は、1日や2日で発生するものではありません。 数ヵ月から半年以上の蓄積によって発生してくるものです。 この影響は、心理的なものだけでなく肉体的な障害が着実に、そして、気づかない程度に徐々に蓄積していきます。 そのため病院へ行ったり、誰かに相談するタイミングが見つからず放置してしまいます。 同様に継続的な緊張感や不安感のようなストレスが長期間に少しずつ蓄積していく場合も同じです。 朝起きたときに「疲れが取れてないな」と毎日感じる場合は、要注意です。 睡眠は疲労を回復する非常に重要な要素ですので、「夜眠れない」場合の対策は、前回のブログに記載しましたので参考にしてみて下さい。   良好な人間関係の存在 もう1つは「良好な人間関係の存在」です。 これは、皆と良好な関係を作りなさいという意味ではありません。 自分の悩みや思いを「話せると思える人がいる」ということです(一人いれば十分)。 もちろん、会社の内外に関係ありません。家族でも良いのです。   その人は、自分の悩みを解決できる必要ありません。 もっと言えば、そのことを話さなくても良いのです。 違った話題でも「心置きなく話せる人がいる」ことが大事です。 ただ「自分の考えをしっかり聞いてくれる」と思える人がいることです。 このような人がいると、自分の心理的なショックアブソーバーとなります。 昔から「不幸は人と分かち合うことで負担が半分になり、幸福は人と分かち合うことで倍になる」と言います。 まさしく、このように「分かち合える人の存在」が自分にエネルギーを与えてくれます。

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先の見えない暗闇を歩き続けている

事例 IT業界では入社2~4年目くらいで大きなプロジェクトに配属され、心が折れてしまい、最悪の場合は会社に来られなくなって休職あるいは退職となってしまうエンジニアが時々います。 社会人になって初めて大きな仕事に配属された時に心に大きな負担を抱えることはあるかと思います。 私の知り合いであるA君も2年目に配属されたプロジェクトで心が折れてしまい、そのまま会社を辞めてしまいました。 会社を辞める前に上司と話しをした時に「先の見えない暗闇を歩き続けているようだった」と言っていたそうです。 私自身も社会人2年目に配属されたプロジェクトで同じ感覚に陥った経験があり、心が折れ掛かりました。 幸い折れずに乗り越えられたことで逆に大きく成長できましたが、紙一重だったと思います。 成長のためには大きなチャレンジをすることが大切だと思いますが、心が折れ辞めてしまっては元も子もありません。   種とり マーティン・セリグマン氏とその共同研究者は次のことを発見しました。 「誰が無力になり、誰がレジリエントだったかを決めた重要な要因は、どのような逆境の類だったかではなく、人々がその逆境についてどのように説明をしたかだった」 引用:レジリエンスの教科書 例えば、「仕事でミスをした」という逆境を招いた時。 「やっぱり俺はダメなやつ」と説明する人と、「今回は気を抜いてミスしてしまった」と説明する人。 前者は無力感に襲われそうですよね。 自分自身に「ダメなやつ」というラベルを貼ってしまっているので、改善しようともう一度チャレンジしようという気持ちも湧かないと思います。 一方で後者は今後気を抜かずに注意して仕事に取り掛かるでしょう。 これが「逆境についてどのように説明をしたか」の一例です。 さらに、この逆境に対する説明は一人ひとりパターンがあり、それを説明スタイルと言っています。 そして逆境に対して次のような説明スタイルを強く持っている人がうつ病になる傾向があると言われています(詳しくはオプティミストはなぜ成功するかをご覧ください)。 この逆境は自分が原因で起きた (ネガティブな出来事を自分が原因で起きたと説明するパターン) この逆境はいつまで続く (ネガティブな出来事を一時的ではなく、 長くあるいは永遠に続くと説明するパターン) 今回起きた逆境は自分のあらゆる場面で起きる (一つのネガティブな出来事に出くわすと、 そのネガティブな出来事が自分のあらゆる場面で起きると説明するパターン) 先ほどの「仕事でミスをした」を例にすると次のようになります。 自分が原因でミスが起きた この悪い状況がずっと続く やっぱり俺は何をやってもダメなんだ 特に1~3のすべての説明スタイルを持っていると、うつ病になる傾向が強いと言われています。 確かに習慣的にこのように説明していると心の負担が大きいと想像できますね。 また、1~3の全てでは無くても一部を強く持っていることでうつ病になることもあります。 うつ病まで行かなくても心が折れてしまう人も1~3の全て、あるいは一部の説明スタイルを持っていると考えられます。もちろんこの説明が正しいこともあるでしょう。 仕事でミスした原因が自分であるということはありますし、だからこそ改善しようと考え行動しその結果成長につながります。 ただし、自分でコントロールできないこと、例えば他の人の問題や環境要因まで何でも自分を原因としてしまう人もいます。 また「ずっと続く」とか「やっぱりは俺は何をやってもダメ」はほとんどの場合、事実では無いでしょう。 そのように物事を正しく捉えられない結果、必要以上に心に負担をかけてしまうことに繋がります。 レジリエンストレーニングでは、 ・自分の説明スタイルを知る ・偏った説明スタイルを変える ・物事を正しく捉える 訓練を行います。 さて、今回の事例「先の見えない暗闇を歩き続けている」ですが、説明スタイルの2「この逆境はいつまでも続く」のケースと考えられます。 もしA君がレジリエンストレーニングを受けていて説明スタイルの知識があったり、説明スタイルを変えるスキルを持っていれば、心が折れることを回避できたかもしれません。 また、A君の上司にレジリエンスの知識があれば、特に経験の浅いエンジニアと頻繁に会話する機会を作ったり、プロジェクトの工程を丁寧に説明して「今はプロジェクトの忙しさもピークだけど、あと1か月経てば落ち着くから」など正しい認識を伝えることもできたと思います。 大きなプロジェクトが初めてだと、終わりが見えず暗闇の中を歩いている感覚に襲われることもあると思いますが、丁寧に説明することで先をイメージさせてあげることは可能だと思います。 もっと難しい仕事にチャレンジしたい、新しい夢を見つけた、前向きな考えで転職することは決して悪いことでは無いと思います。 ただし、心が折れて会社を辞めてしまったり、うつ病になってしまうのは、本人にとっても企業にとっても、そして社会にとっても損失でしかありません。 その損失を減らし、仕事に充実感を感じられる人を増やすため、これからもレジリエンスの知識そしてスキルを多くの人にお伝えしていきたいと思います。

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頑張ったって無駄

事例 ≪事例 ①≫ 私は以前勤めていた企業で、社員育成の企画や運用の責任者をしていました。 最初は社長と私、たった2人からのスタートでしたが気づくと20人近くに増えていました。 それまでは各々の自主性に任せていたのですが、社員全員に通年の目標設定をしてもらうことにしました。 私は責任者として若い人たちの目標設定のフォローなどをしていました。 しかし、数人ではありますがどうしても目標設定できなかったり、なんとか目標設定をしても行動できないメンバーがいました。   ≪事例 ②≫ 僕が農家での研修を始めて2週間ほどたった頃です。19歳くらいの若者が研修生になりたいとやって来ました。 その日は彼と一緒に作業をしお昼休みなどに色々と話しかけてみましたが、返事はほとんど返って来ずやる気があるのかないのかよく分からないという印象でした。 そして、その日の帰り際に農家の方に「ガソリン代を持ってないので貸してもらえませんか」と5,000円を借りて帰り、次の日から来なくなってしまいました。   事例①と事例②は例として並べるには根の深さがだいぶ違ってはいますが、 どちらも「がんばったって無駄」「自分は変われない」といった思考が根底にあると思います(本人たちに直接聞いたわけではありません)。     種とり マーティン・セリグマンという方がいます。ポジティブ心理学の父といわれる世界的に超有名な心理学者です。 そのセリグマン氏の研究の結果に「学習性無力感」というものがあります。 詳しくはオプティミストはなぜ成功するのかという書籍に書かれています。 超簡単に説明すると、初めのうちは努力をして行動していても、失敗が続くとやがて無力感を学習して行動を起こさなくなってしまう、つまり「無力感を学習する」という内容です。事例①で目標設定が出来ない、目標設定をしても行動できないというメンバーは、それまで成功体験を得ることなく、あるいは成功体験はあったけどそれが成功体験だと気づかずに来てしまったのだと思います。 自分に自信が持てていないと自分で実現したことでも「たまたま」と感じたり、「たいしたことない」と感じたりしてしまうからです。特に日本は欠点を指摘する文化が根強くあるため、強味より弱み、成功より失敗に目が行きがちで、その結果その人の自己効力感を下げてしまうことがよくあると思います(自己効力感は自信と置き換えて考えてみてください)。   *ちなみに、学習性無力感はうつ病の研究から発見されたものですが、このような「がんばっても無駄」という思考が根底にある人は、軽度の学習無力感と言っていいのではと、菅原は考えています。   また、事例②の若者はそもそも貧乏な家庭で育ったと思われ、生い立ちが厳しかったことが想像できます。 その結果、やはり自己効力感が持てず、自分の力で人生を変えることが出来るという思考が持てないのだと思います。 このように無力感を学習してしまい「がんばったって無駄」と思っている人たちが変わるのは簡単ではないと思います。心理学のプログラムで改善や予防をする方法はあります(その話は別の機会にまたお伝えしたいと思います)。 ただし、日本では子供向けのプログラムでもまだ一般的ではありませんし、特に大人になって体と心理学のプログラムを受ける機会もなかなか無いと思います。 しかも大人になると思考も凝り固まってしまい心理学のプログラムを受けたところで「自分には関係無い」と思う人も多いと思います。  そのような大人になっても変わる為には、 小さな成功体験を得て、それが素晴らしいことだと周りの人が認めてあげて、 自己効力感を少しずつ高めていく事が必要で、 そのためには熱心にサポートする人が身近にいることが大切だと私は考えています。 もちろん何でも褒めればいいという話ではありません。 でも「仕事だからやって当たり前」といった考えで接するのではなく、労いの言葉をかけたり、努力したことを褒めたり、その人の長所や強みを見つけてそれを積極的に活用できるようにサポートする。 仕事であれば一緒に働く上司や同僚、家庭であれば親またはパートナーといった身近な人が熱心にサポートすることで人は変わると思います。 私はレジリエンス講座を開催していますし、できる限り受講いただく方のサポートをしたいと思いますが、一緒に働いているわけではなく家族でもないので、長く丁寧にサポートすることが難しいのが実情です。 やはり一番大事なのは身近な人の熱心なサポートだと思います。 そういった意味でも多くの方にレジリエンスについて知っていただきたいと思います。